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同じ会社での在庫移動

 VMI(Vendor Managed Inventory)という考え方がある。文字通り、ベンダーが在庫を管理する考え方であり、ベンダーとは要するに「供給者」のことだ。

 これは、「被供給者」が発注を行わず販売情報や店頭在庫情報を「供給者」に伝える一方で、「供給者」がある程度需要予測を立て必要に応じて「被供給者」に部品などを自動補充してゆくという考え方である。以前GEに勤めており、この間まで私の勤める会社でインターンをしていたMBA生からGEの例を聞くと、やはり「供給者」はGEに十分部品の補充活動ができるよう在庫を持ちすぎていることが多いとのことである。ただGEとしてはVMIの発想から在庫削減の恩恵をかなり受けているであろうということである。要するに自社で在庫を持たず、ほしいときにほしいだけ部品が供給される体制ができているということである。「供給者」がどれほど在庫を持とうが、必要なときに物さえ来れば、「被供給者」にとってはあまり大きな問題ではない。

 VMIのこのような現状を社内の取引に持ち込むと何が起こるのかといえば、市場に近い販売会社での在庫は削減されるが、その代わり工場での在庫が増加して、連結では在庫は減少しないということだ。増加さえしているかもしれない。同じ会社で在庫が移動するのみとなってしまう。

 そのため、同じ会社内で受発注が行われるメーカーのような場合、少し違った考え方が必要になる。明日へ続く。
by dubian2.4 | 2004-09-01 04:00 | 上海生活や仕事
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