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在庫過小評価

ちょっと面白いビジネスを見つけた。

あるチームで行っているビジネスなのだが、このチームは会社の持つ”死に在庫”、(またはデッドストックという)を買い叩いて様々な手段で売り飛ばすことを生業にしている。

これだけ聞くと大して面白くないのかもしれないが、”死に在庫”とはたとえば10年前のモデルで、倉庫には残っているのだがほぼ確実に今後売れる見込みのない製品のことを言う。メーカーにとって過去から積みあがっている在庫はいつか処分しなくてはならないと思いつつ、ものすごく長い間おいてしまうのだ。

なぜ売れもしない在庫をいつまでも倉庫においておくかというと、これはもうそこの責任者が帳簿上の赤字を出したくないからである(これについては下記で説明を書いておきます)。

また、古い製品とはいえ、容易に市場に流れてしまうと現行品の価格や売れ行きに影響を与えかねないためディーラーなどにバーゲンで販売できないのである。

そのチームは死に在庫の処分方法を買い取り先に提示した上で、安く買い取るのである。たとえば、ちょっと極端な例なのだが「お宅で買ったテレビは、ちゃぶ台として使用できるようにこちらで改造してから売りますので、お宅の現行品のテレビの販売には何の影響もありませんよ」というようにである。

過去在庫の処理で本当に困ったことがあるので、こういうビジネスが存在することはメーカーにとってもものすごく助かると思う。

*在庫は販売して初めて販売原価として計上されるので、販売さえしなければ赤字にならないので、巷の責任者たちは、倉庫に売れない在庫があったとしても、売らないで置いとき、知らん顔をすることが多いのです。そのときの責任者の言い訳は大体「この在庫は先代の残した在庫なので、わしは知らん」ということが多いです。
by dubian2.4 | 2007-06-05 08:50 | MBA勉強中
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