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なぞのグッドウィル

最近自分の持っている株のポートフォリオを組み替えようと考えていて、いろいろな会社をスキャンしているのだが、グッドウィルというのは相変わらずどたばたしている。

問題となるのは、ドイツ銀行を割当先とした40万株の新株予約権発行。

これは何をしているかというと、早い話、ここ三ヶ月以内の好きなときに、現在(その時々)の株価の95%で株を買える権利をドイツ銀行が持ったということである。

これによってグッドウィルは当初180億円の資金調達を見込んでいた。

ドイツ銀行はとりあえず7月6日の終値である4万2500円の60%である25500円を払い込んだ。

ドイツ銀行の払い込み=25500X40万株分=102億円

今後ドイツ銀行は3ヶ月間、時価の5%引きの価格でグッドウィルの株が買えるわけなのだが、すでにその日から株価は32%も下落していて、7月20日の終値は28800円になっている。

なので、例えば7月20日にドイツ銀行が権利を行使したとすると、彼らの行使価格は

28800円X0.95(5%引きなので)X40万株=109億

上記にも書いたが当初180億の資金調達を見込んでいたが、これでは資金調達がグッドウィルの見込みよりもはるかに少ないことになる。

これで、見込みより少ない資金調達が今後の経営にダメージを与えることは間違いない。

さらに、株価が、2550円より下がってしまった場合はどうするのだろか。
今回の調達方法はFBFという方法なのだが、価格が2550円より下がってもグッドウィルは払い込みを受けた金額をドイツ銀行に返す必要がないので、なんとドイツ銀行に損が生じてしまうのである。

それではたまらんということで、ドイツ銀行は、7月10日得た権利をさっそくガンガン行使している。

今のところ、40万株のうち、13万3500株が権利行使されて、そのたびに株価もガンガン下がる始末。

ただ、権利行使というのは、株を手に入れているということなので、ドイツ銀行が手に入れた株を市場で株を売りさばいているのかというところがいまいちわからない。

この後さらに売却が来ると、市場の需給の関係で一時的に株価が相当下がる可能性も考えられる。

ちなみに、市場の95%の価格で株価が買えるということは、差分の5%は現在の株主が負担していることになる。

この会社、なんだか、財務的にも結構混乱しているという印象を受ける。
by dubian2.4 | 2007-07-23 03:38 | MBA勉強中
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