今日は上海生活で「お偉いさんとの付き合い方」について悟ったことを書きたい。
上海に来て最も変化があることの一つは、「お偉いさん」とかかわることが増えたということだ。 日本ではただの下っ端社員であったのに、上海に来てしまうと日本人が少ないという理由からか、社内の偉い人の接待をしたり、お偉いさんに作成した資料の発表をしたりする機会が増える。社外とのつながりも増えて、先日はどさくさにまぎれて、ある広告会社の副社長と食事をさせていただく機会があった。 所詮下っ端であった(今もそうだが)私は、こういう偉い人間に対する態度のとり方が分からず、変に気を使いすぎて気持ちが悪くなる。食事もおいしいと感じられない。 お偉いさんであることは確かなので、なれなれしくしたり、でしゃばったりするのも変だ。かといって、自分の意見も言わずに黙って飯を食べているのもおかしい。 お偉いさんとは、どのような距離をとったらいいのだ、ということを本気で悩み続けてきた。考えて考えてある結論に達した。 なぜ、私は、お偉いさんと関わる機会があるのだろうか。それは、私がお偉いさんと接触することにメリットがあるように、非常に少ないだろうが、お偉いさんも私と接触することにメリットを感じているからである。ビジネスの世界なのだから、お互いにメリットを与え合っていないなら、私は相手にされないはずだ。 つまり、程度の違いはあれ、お互いにメリットを与え合っていることが関わりを持つことの前提なのだ。 よく考えると非常に当たり前の話である。 従業員は働くことによって経営者に多大なメリットをもたらしている。経営者一人で何かできるわけではない。同時に従業員は経営者のおかげで仕事をすることができるので経営者から多くのメリットを享受している。 広告会社の副社長だって、政治家だって、少ないかもしれないが、私は彼らにある程度のメリットを与えているはずである。 だから、相手が自分を尊重していると信じて臆することなく接すればよい。「彼は私と関わることにメリットがある」と信じてそれにふさわしい態度で挑めばよい。なれなれしくなく、かつ恐縮するわけでもない、ビジネスマン同士の態度である。 もちろん相手が私に与えているメリットの方が、大分多いはずであるから、感謝の気持ちを表現しながら、である。
by dubian2.4
| 2004-11-02 01:33
| 上海生活や仕事
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