私が現在行っているプロジェクトは入社以来2つ目の重要なプロジェクトである。
どのくらい重要かというと、このプロジェクトは日本にいる社長がオーナーとなっている。つまり、プロジェクトの最終報告対象は社長である、ということだ。 そういうプロジェクトだからプレッシャーも高いが、やりがいもあるし、ちゃんと完遂できたら、社内外からも評価されると思う。 ところでうちの会社は社内で自由に人が異動できるシステムがある。「どこどこのポストに空きがあるので人材募集!」と社内イントラネットに募集をかけて面接を行って無理やり他の部門から人を引き抜くことができる。社内でそういう制度になっているから、引き抜かれた部門も文句は言えない。むしろ、簡単に人を持っていかれるような部門にしてしまう管理者が悪い、ぐらいの言われようだ。 このプロジェクトは人不足なので、中国現地で同じように社内募集をかけよう、とがんばってみたところ人が集まらない。 上記のように栄えあるプロジェクトなのに、ほとんど人が応募してこないような状態が続いた。大きなプロジェクトなので、必ず「我こそは!」と人が集まってくるぞ、とみな考えていたのだが、そうはいかなかった。 これには以下のような理由があった。 日本とは異なり、上海の社員は毎年の契約更新で雇われている。つまり、雇用に関して会社と一年に一度再契約しなくてはならない。 プロジェクトの期間は予定では2年だ。それでは2年後に自分がどうなるのかまるでわからない、というところが現地社員を不安にさせてしまった。日本の社員の場合、いくら実力主義の時代とか言っても、安定した雇用が前提にあるから、2年のプロジェクトに安心してみなが参加できるのだろう。 これから「会社の仕事の仕方は、ルーティンではなくプロジェクトものを中心に。」と去年あたりに社長から号令がかかったばかりなのに、上海では年度契約の弊害が、思わぬところで出てきてしまっていると感じた。
by dubian2.4
| 2004-09-20 00:55
| 上海生活や仕事
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