上海で働く日本人はいくら給料をもらっているのか。とよく聞かれる。
一般的に言うと、同じ会社、同じ階級で日本から上海に派遣されてきているなら、上海にいるほうが日本でもらうよりも給料が高い。 さらにおそらく大企業のほとんどは住宅費を手当てしているので、住むためにかかる費用は一切自分の財布から支払う必要が無い場合が多い。 いろいろな会社に勤めている知り合い達に聞いて判断すると、上海に来たら一般的に大体給料と手当てで日本でもらうときより給料等は60-70%ぐらい高くなっている。 一般的な話だが、例えばメーカーで年収450万円の平社員が上海に来ると、大体700万円ぐらいになる。それに住宅手当(実費)が大体250万ぐらいつく。商社なら、平社員でも年収1000万円ぐらいになることもある。 とにかく、どの会社にとっても海外の駐在員というのはコストがかかる。以前のブログにも書いたがコストがかかる理由は「日本人」だからだ。 ただし、日本人だからといって必ずしも高い給料を会社が払わなくてはいけないということは無い。 ここに上海の日本人用の雑誌、SUPER CITYがある。この雑誌に記載されている上海の求人情報をみてみよう。 現地で雇う日本人は「現地採用」と呼ばれている。この現地採用の相場を紹介しよう。金額は月給だ。ボーナスは含まない。カッコの中は求人対象年齢である。 営業担当(不問)14万円、電子部品の英文営業(30~40)9万円以上、日系顧客担当コンサルタント営業(30以下)14万円以下、ERP営業(40以下)21万円~30万円、アパレル営業(不問)21万~30万円。 はっきり言って安い。日本の新入社員並みかそれ以下だ。それでも、上海で働きたい日本人はいるのだ。 ここから、日本から派遣されてくる社員と、中国で雇う日本人社員との給料の差が歴然と分かる。問題は給料の差ほど彼らのアウトプットが異なるのか、ということである。 ある人事の話を聞くと、中国で日本人を雇おうとしても、日本で大学にいけずに仕方なく中国に留学に来た人や、自分探しなんかで留学に来てずるずると日本に帰らない、という人もいて、人材の質が悪い場合があるようだ(あくまで企業からみて「悪い」というだけで、人間性などとは関係ない)。また、いつやめられるか分からないので結局アルバイトの延長のような雇い方になってしまうらしい。 しかし、中には優秀な人材もいる。問題は、どのような条件で雇うのか、どうやって効率的にその人材を活用するのか、ということである。 日系企業の経営者は十分この点に目をつけるべきである。つまり、日本人を効率的に現地調達できないか、ということを真剣に考えるべきだ。これが可能になると、中国で今まで日本人にかかってきた費用を相当削減することが可能になる。 現地採用の活用によって今後、中国における日本人社員の形態は、大きく変わっていくはずである。
by dubian2.4
| 2004-10-17 00:16
| 上海生活や仕事
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